素材とお手入れ
素材とお手入れ
季節や場所、シーンに合わせて洋服を選ぶようにふろしきも目的に合わせ、ふさわしい素材のものを選びましょう。
それぞれの特性やお手入れの仕方を知っておくとお気に入りの一枚を長く愛用することができます。
- 綿(天然素材)
- 軽くて丈夫で、吸水性にすぐれる最も身近な素材。気軽に洗えるのでお手入れしやすく、ふだん使いに向く。さらさらのやさしい手ざわりも魅力。しわになりやすい。
- お弁当包み、バッグに
【洗濯】
洗濯機で洗える。色落ちする場合があるので、ほかのものと分けて洗う。干すときはしわをよく伸ばし陰干しに。
◎アイロン
熱に強く高温でもOK。しわが強いときはスチームを使うときれいに伸び、ハリや風合いが出る。
- 正絹(天然素材)
- あらたまった場にふさわしい高級素材。軽くしなやかで、美しい光沢を放つ。多くがちりめんで、表面の細かなシボ(凹凸)が豊かで深みのある色合いを演出。
- 冠婚葬祭、お中元、お歳暮に
【洗濯】
水に濡れると縮んでしまうので、洗濯は避ける。汚れたときにはドライクリーニングに。
◎アイロン
中低温で当て布をしてかける。水分に弱いのでスチームは不可。
- レーヨン(化学合成繊維)
- 独特の光沢とドレープ性をそなえ、ちりめんに多用される。絹によく似た質感を持つのでフォーマルなシーンにも。しわになりやすく、水に濡れると縮んでしまう。
- 贈答品、ラッピング素材に
【洗濯】
水に濡れると縮むほか風合いも変わってしまうので、ドライクリーニングに。
◎アイロン
中温で当て布をしてかける。スチームは不可。ちりめんはシボがつぶれないように注意。
- ポリエステル(化学合成繊維)
- 丈夫で湿気に強く、しわにもなりにくい扱いやすい素材。多様な織り方の生地があり、手頃な価格も魅力。すべりがよいので使うときはしっかりと結ぶこと。
- アウトドア、雨よけに
【洗濯】
水をほとんど吸収しないため、洗濯機で洗える。
◎アイロン
中温で当て布をしてかける。スチームは不可。
- ナイロン(化学合成繊維)
- 昔から包装資材として多用されてきた素材。薄手で軽く、ポリエステルに比べてすべりにくいので、しっかりと結べる。重たいものには不向き。
- 引出物、旅行時の荷物の仕分けに
【洗濯】
洗濯機で洗える。色落ちしやすいので、ほかのものと分けて洗う。
◎アイロン
中温で当て布をしてかける。
保管するときは
季節物など、ふだん出番の少ないふろしきは、湿気や直射日光を避けてしまいましょう。しわがよらないようにたたんでおくと、次も気持ちよく使えます。
特に正絹やレーヨンは湿気に弱いので、調湿性のよい桐箱に入れるのがおすすめ。台紙を入れてたたむと、柔らかなちりめんが美しく保てます。衣類用の防虫剤や乾燥剤を入れておくと安心です。